何でブルアカの「性」にだけ過敏なのか

ブルーアーカイブの先生は個別ストーリーで時折アレな変態となる。

 

これを生徒を性的消費しているのでモヤるというのがチラホラ聞こえる。先生が女だったらまぁギリいけるという声もある。
言いたいことは理解できるが納得はしてない。

 

先生は変態じゃない、と言いたいのではなく、何であの世界観の中で「性的消費」だけに目を向けられるのかがわからない。
(もっと言うならそもそも性的消費という言葉自体も定義が明確ではないので好きではない。女性同士だったら消費量が減るという計算も意味不明)

 

だいたい先生云々以前にブルアカの舞台であるキヴォトスは「おかしい」のである。

 

ちょっとした切欠で生徒は弾丸や爆弾を飛ばすし、破壊活動なんて日常茶飯事。統治機構も機能しておらず、各学園の自治に任せている為に治安は滅茶苦茶。
いくら生徒が弾丸を食らっても死なない存在とはいえ、それでも現実レベルで当て嵌めるならそこかしこで殴り合いの喧嘩が行われてる状態なのだからどっちにしろ異常だ。

 

もっと言うならその中で先生だけは弾丸一発が致命傷になる。いつも戦闘が起こってもケロッとしてるのであんまり意識されないが、これは相当メンタルが強靭でないと出せる態度ではない。

 

つまり先生にとっての、普通では明らかに異常な環境下でまるで日常のように振る舞っているのがブルアカ全体のリアリティラインを意図的に下げる演出になっているのであって、何故ここで先生が変態行為をする「程度」のことだけを気にするのか。アンフェアではないかと思う。

 

別に先生が変態になる時があるのは事実だし、それが気持ち悪いと思うのも不思議ではないが、犬猫やロボットが闊歩し人間体は女性しかおらず、暴力が振るわれること自体にさしたる抵抗感がないぐらい現実感を薄めた世界観で、何で「性」の話だけが姿勢を正されてしまうのか。

 

こんだけお膳立てされてるんだからもう言い方は悪いが「気持ち悪い事をめいっぱいやる」のが目的の一つだと諦められていいのではないか。
同じヨースターであるアズレンだと色々とあからさまなお陰がこの手の拒否反応はあんまり見かけないが、ブルアカはなまじキービジュアルの明度や彩度が高くてキャラデザもソシャゲにしては小ざっぱりしているせいか、どうも何かギャップを感じるようなものがあるらしい。

メインストーリーでは普通に先生が格好いいのと、先生と生徒を「大人」と「子供」として強調して対比させているのも原因か。

しかしブルアカの言う「大人」って子供の夢を見守るとか踏み台にして利用しない程度の話だし、コミュニケーションとして成り立つなら現実でいうセクハラ紛いの事でもブルアカだったらOKと受け取るしかない。

先生以外に例を挙げるならハナコとコハルの関係だって明らかにハナコがセクハラしとるがちゃんと良いコンビになっている(もっと言うならハナコは先生にすらセクハラする)。ハナコレベルでなくても先生に湿度の高い感情を向ける生徒は割といる。