「黄金の精神」はジョジョ全てを統括しない。
「黄金の精神」というとジョジョを代表する台詞だが、本編中で出たのは4部エピローグのジョセフの発言のみである。
ジョースター家は世代を越えても「正義」の象徴として確固たる地位を確立している。ポルナレフで言うところの「正しいことの白」だ。
実に少年漫画らしいパトスを感じる。
だから、字面としての「黄金の精神」は次部の「黄金の風」との繋がりも相まってジョジョそのものという感じもするが、これをジョジョ全てに統括しようとするのは違和感がある。
そもそも「黄金」とは何か、という月並みな問いがある。
黄金というのが「正義」の最高位としての利他的行動、より大勢の人間を守ることを意味するならば、これに該当するのは仗助とジョルノだ。この二人はアプローチこそ真逆だが、街の治安が明確に目的にある。
他の主人公は? というと、確かに彼らも利他的な動機が根底にあるのは確かだが、行動の起点が個人(ディオ)の因縁に依るものが大きい。
さらに言うならば、その正義もSBR以降は相対化されている傾向にある。
ジョニィが「どちらが黒か白かなんてどうでもいい」と言ったのが象徴的だ。定助にしても同じ杜王町が舞台ながら、街を守る話など微塵もない。
「黄金の精神」をジョジョの最大公約数と捉えるのは少々無理があるように思う。
ジョジョの奇妙な冒険というシリーズを大きな河の流れと例えれば、「黄金の精神」とは4~5部の部分で発生した「飛沫」と見る方がしっくりくる。
黄金の精神を他の部で翻訳すると「漆黒の意思」だったり「テメーは俺を怒らせた」にもなる。
平泳ぎのコスパ
休日、土日のどちらかの朝に必ず近所の屋内プールで1時間泳ぐ習慣をつけている。
大方の目的としてはダイエットで、次点で習っている古式泳法の練習という意味もある。
古式泳法、つまり日本泳法とはざっくり言うと武士が戦において川を渡ったり水中で戦う為に培われた技法で、鎧などの重量のある荷物を身に着けた状態で泳ぐわけだから、まず「浮く」ことに重点がある。
僕は熱心に学んでいるわけではないので常に水面に顔を上げての平泳ぎ程度しかまだ出来ないし、大した速さを出せるわけでもないが、ダイエットの視点で見た場合平泳ぎの消費カロリーはかなり高い。
アプリ「あすけん」で水泳の消費カロリーを調べてみると、10分あたりの消費カロリーで最上位がバタフライの221kcalで、その次に平泳ぎの165kcalが来る。激しい動きがイメージにあるクロールは意外にも133kcalだ。
しかし確かに平泳ぎは実際やってみると全身を余すことなく使っている実感がある。1時間ぐらい泳いだ後に陸に上がると、体の中に重りを入れたような疲労を感じる。
何より、平泳ぎは飽きないのがよい。
例えばジョギングなどは動作が普段行っている歩行の延長線にある動きなので全く面白みがない。これは飽き性な自分にとっては辛い。
逆に水泳は普段やらない身体の使い方に溢れているので、気づきや発見を見出しやすい。水中という卑近な非日常的空間が時間を忘れさせてくれる。
欠点は、まずプールにわざわざ足を運ばなければいけないのと、いちいち使用料がかかる所。
あと致命的なのが、動作の修正を第三者にチェックしてもらわないとどう足掻いても上達しない。独学だといくらやっても無限に下手になる。
アベンジャーズ/エンドゲーム感想 11年の最後は「観客」によってもたらされた
26日の公開初日にエンドゲームを観賞。
ついに観賞してしまった。思えば10年前にアイアンマンを観てから遠いところまで来たものだ。10年ものユニバース構想という連続性を持った映画体験を今後味わえるかどうかわからない。エンドゲームを観終わった後の感情は本当に一生に一度の体験だったと言ってもいいかもしれない。
インフィニティーウォーの凄惨な結末から1年待ちに待ち、エンドゲームでアベンジャーズどのような復活を遂げるのか楽しみで仕方なかった。ありとあらゆる予想がファンの間で繰り広げられたが、本編はその予想を幾度も逆手に取り続けた。
そして3時間、どこに辿り着くかわからない逆流の先には期待していた壮大な景色が広がっていた。
※以下、本編のネタバレを前提にしているので観賞前の人は未推奨です。
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のじゃロリ狐娘おじさんとsyamu_gameが似たものに見える
「何から何まで全然違うじゃん馬鹿だろ」
はい、そうですね。
「やらなければ、はじまらない」とおじさんは言った。
YouTube活動を行った二人は、真逆の結果を導き出した。方や名声、方やチャンネル閉鎖からのMADでイジられ放題。もちろん、のじゃロリおじさんの方がsyamuさんと比べて謙虚だし、独学で技術を学ぶ情熱や度量もあった。成功の火種は持っていた。
ニートでバイトも何もせずに大して面白くもない動画を面白くもなさそうに撮り続けたsyamuさん。一方でバイトしながら夢に向かって勉強して就活の一環としてチャンネルを始めて、ちゃんと目標を達成できてるのじゃロリおじさんとは比べる余地すらない。
確かに目標とか努力という観点では全然違う。
でも、syamuさんは日本における「落伍者」の典型的ケースで、のじゃロリおじさんも紙一重違えば、そうなっていたと思う。
あり得ない言動や幼稚な発想という点はsyamuさん特有のものだったとしても「無職(あるいは非正規)で」「いい歳で」「実家ぐらしで」「何かに入れ込む程の情熱や技量もなく」「将来が見えず」「ついでに童貞」。これらにリーチする人って今の日本で少なくないし、問題にもなっている。のじゃロリおじさんだって、この要素のいくつかは持ってる(というか持ってた)。
syamuさんの面白さというのはそういう「笑えないけど笑える」身近さにあると思っていて、実際、我々がsyamuさんにならないという保証はどこにもない。
自分自身、新卒でブラック企業を引き当てて挫折してニートを経験した身からすれば、syamuさんの言動を笑いつつも、境遇には同情してしまうし、「いつかこうなるかもしれない」と思うと怖い。彼が笑われるは仕方ないなぁとは思うが、「自己責任」「甘え」と容赦なく言い捨てる人間には正直恐怖している。
のじゃロリおじさんにしても、バズってなかったら目標達成できてたかどうか怪しい。もし成功してなかったら「現実見ろ」と言われてたかもしれない。
https://www.pixivision.net/ja/a/3158
下手だから勉強してこいってことを良く言われました。実際、こういった形でバズっていなかったら現実問題、正当なテクニカルアーティストという評価では未だに就活は難しいなと考えていて、まずバーチャルYouTuberとしてバズった後ろ盾があるからこそ、今回は上手くいっただけで技術的にはまだ下手くそみたいな
世知辛い。
syamuさんは専門学校を中退してバイトも途中で辞めてニートになった。
おじさんの経緯は知らないが、おじさんと自称する歳でコンビニバイトで働くような状況だったら、語ってないだけで何かしらの挫折はあったのだろう。
そんな彼らが「普通」と呼ばれる地点に行くのは並大抵の事ではない。何だかんだで今も世の中、挫折に厳しいよな、と思う。
そう思うと、両者の差なんてさして無いように見える。失礼かもしれないが、そう見える。
なんか、みんなほどほどに頑張ってゆっくりと夢に近づいて生きれるような世の中になればいいね、と思った。
FGOずんずん日記 全鯖レベルマを優先したかった理由
豪華絢爛、風光明媚とはまさにこのこと
ようやく手持ちのレベルマ完了した pic.twitter.com/Aq27cR9iSB
— 日尭太郎 (@gyo_taro) 2018年1月22日
ヌヌヌ pic.twitter.com/9BrV7JYmPS
— 日尭太郎 (@gyo_taro) 2018年1月22日
☆5 24体
☆4 56体
☆3 37体
☆2 12体
☆1 7体
かかった経験値は金種火に換算すると最低33037個。あくまで最低である。
グエエ
当初からウチの方針として「スキルは二の次でレベルマを優先」というものがあった。
二年以上のプレイでついに一応の到達をみたわけだが、なぜそういう方針を定めたというと、色んな状況下で即時対応するためだった。色んな状況とは何かというと、色んな(イベント特攻、出撃制限、強化クエストなどの環境変化)状況である。
今回行われる節分イベに対しては良いタイミングでハマった形となる。
FGOをやるにあたり、フィジカルが必要だ。レベル上げて基礎体力つけないとスキルの効果もつまらない反映しか得られない。
スキル上げと比べるとレベル上げは消費素材そのものは低コストで済む。再臨を4回やれば十分だからだ。問題は種火が常時集まらないので、やたらめったら時間がかかる。その上、種火は保管庫の容量を食う。この点も貯めりゃあ終わりな素材とくらべて地味に痛い。
FGOが長期的に運営されると仮定すれば、多少時間がかかってもレベル上げを優先させる方がいいと二年前の時点で判断した。目的が達成されれば、後は素材を備蓄して適宜その場の状況に応じて必要なスキルを上げるだけでよい。聖杯使用には意義を感じられない為、基本使わない。モーさんに聖杯使って虚無を感じた名残がある。
どうせ新サーヴァントの供給も大して多くないだろうから、ここから新人が微妙に増えたところでさしたる問題もない。種火の備蓄もダ・ヴィンチちゃんイベで十分ある。
でまぁもう殆ど育成に関してはやること無くなったんだけど、こういう万全の状態に手駒を整えて様々な状況に対応する快楽を得るのがこの手のソシャゲの醍醐味だと思って、この状態を遅らせる為に自転車操業じみた渋い素材供給を課すというのは意味わかんないね。
やる事なくなるとユーザーがゲームから離れてしまうというのは、まぁ離れてしまえばよろしいんちゃうのという気がするし(嫌なら辞めろという言説が一定周期で流行るのを見るとそう思う)、だいたい離れないようコンテンツ盛らない運営が悪い。
いずれにしろやる気残ってるならシナリオ進む時にはゲームに戻るんだから余計意味がわからない。
ここらへんの恒常時のコンテンツの薄さはFGOが元々長期運営を想定されてなかった弊害だからしょうがないかもしれないが、でもしょうがなくはない。リリースから月日も相当経っている。
もうFGOに手動でコツコツ無駄な時間使うのも疲れた。
FGOずんずん日記 パクってもよい英霊剣豪プレイ感想
英霊剣豪終わりました
全体としては面白かった。けど絶賛かというと違う。
そんな感じ。
巷でパクりだの違うだのあるけど、それは当事者間が決めること(のはず)なので法律フンダララ言うのは筋悪だろうなと思う。「パクりだから犯罪」と言うからズレるのであって、「デジャウすぎてつまらん」と言う分には問題ないのである。
とはいえ、FGOに面白さと同等の恨み辛みを提供して貰っている身としては、武蔵ちゃんがセイバーエンピレオを否定しつつも理解を示したように、「とりあえずFGO燃やしたいよな」という気持ちは解ってしまう。こういう状況になってるのも、ある意味積み重ねたヘイトによる自業自得と思わんでもない。
前置きはここまでにして、剣豪の感想を。当たり前だがネタバレ注意。
ちなみに元ネタと言われている魔界転生に関しては深作欣二版の映画しか存じてない。原作と石川賢版は手元にあるけどまだ読んでない。近いうちに読んで、それぞれのバージョンと英霊剣豪の元ネタを探ろうと思う。
何だかんだで魔界転生
ちょっと齧った程度の知識でも「ウオー宝蔵院胤舜や!!」とか「ウオー柳生宗矩や!!」みたいな気持ちになったので、パクリorオマージュ最高!!となりました。
年季入った時代劇ファンだったらこの喜びは比じゃないんだろうな。
ストーリーもアウトラインで魔界転生を匂わせつつ、そこにしっかりとfateの設定混ぜ込む手の込んだ二次創作を感じさせてくれた。元々1.5部が二次創作をテーマにしているフシがあるので、今回はガワそのものを二次創作として被せたという事だろうか。
ベタだけどやっぱこういうのテンション上がるわ。
しかし問題は後半になるにつれてそのテンションが下がり気味になった事で、何故かというと「ちょっとガワ被せるにしてもガワがまんますぎ」という所に原因があった。
そりゃ確かに細分化していくと要素要素は魔界転生とは違う(そもそも主人公だって十兵衛じゃないし)。でもやっぱり大まかな見せかけは魔界転生なので、妖術師がまさか捻りもなく天草でその動機も映画版で見たアヴェンジャー天草や…となったから、テンションが落ちてしまった。なにぶん、fate天草知ってると余計に小物感が際立つ。
新サーヴァントの正体もあらかたわかってしまうのもマイナス点で、道満とかコイツ道満なんだろうなと思ったら本当に道満だったからファーー。いや道満と見せかけてまた実は違う可能性もあるかもしれないけど。
そしてこれが何より重要で、僕から見て敵側の魅力が薄い。というのも、元ネタ(映画)の方では敵側の描写にかなりシーンを割いていて、主人公が出て来るのが開始しばらく後になるぐらい、「敵」というものをじっくり映していた気がする。
対して英霊剣豪は「とりあえず鏖殺で」といってみんなバカスカ殺す連中を一人ずつ丁寧に倒していくばかりだったから、敵として相対してもそんなに燃えなかったというのがひとつ。頼光と酒呑童子は元々のキャラから掘り下げた形で描写されたので、この人達は良かった。と思う。あと宗矩は宗矩なので問答無用で良かった(?)
もともと魔界転生よりか柳生一族の陰謀の方が大好きなタチだから、将軍の跡継ぎ問題に巻き込まれてべらぼうに強い公家がトリックスターになって場を引っ掻き回してくれたりしたらテンション爆上がりしたかもしんない。
とまぁ不満点はあるから絶賛ではないものの、脇キャラの小太郎は可愛くてロボかーちゃんの段蔵も可愛かった。日本人のフィギュア変態根性はこの頃からの歴史なんやなって……。段蔵ちゃん引けません。堪忍して欲しい。
宗矩は本当に捻りもなく宗矩で良かった。基本キャラに関しては「もっと捻れよ!」と思ってたけど、宗矩だけはそのまんまの味で出してくれて本当に良かった。ガチャ引けません。勘弁して欲しい。
胤舜殿も登場は短いながらもイケ坊主で格好良かったし、もうちょっと旅に付いてきて扱い良くして欲しかったなーと思う。色んな人が洗脳から抗ってたのに、ノコノコ魔羅をいきり立たせてたハゲ……。
武蔵ちゃんも良かったっちゃあ良かったが、体験クエの時に比べて魅力は少し落ちた。これは敵側の魅力が感じられなかった事に比例する。でもやっぱりラスト付近の流れで武蔵ちゃんと別れるのヤダ欲しい!と思った。宝具2にさせてくれ。
士郎は……まぁ別にSN自体好きかというとそうでもないんで抑止力としての彼はフーンぐらい……。どっちかというと「村正」の方に魅力を感じた。お爺ちゃん欲しい。ハロウィンあたりで配布でくれ。
と、このような感じで英霊剣豪、良かったです。ネットの感想は賛否両論ザックリ分かれている印象。魔界転生「っぽい」からこそ面白いと言う人もいればツマランと言う人もいるだろう。そこは仕方ない。
これを機会に知らない人は深作欣二版の魔界転生オススメします。洞窟で「あ^~最強になったし我が生涯に悔いなし~。あ、でも柳生には相手されてない…寂しい…」となるウッカリ武蔵ちゃんかわいい。
あと、タイトルの通りこの感想は別にパクッても何も言わないので、どうぞ